都心のビル群にこつぜんと現れる和の空間、それが「浜離宮恩賜庭園」。
東京都中央区にあるこの日本庭園は、江戸時代に徳川将軍家の庭園としてつくられ、明治には皇室の離宮として機能した御殿。
まわりにある汐留や新橋のビルと日本庭園との相性は、アンマッチと思いきや実はかなりベストな組み合わせ!
さぁカメラ片手に狙ってみよう!
【お花畑〜将軍お上り場】まずはウォーミングアップ
大手門の入り口から入って西側に向かうと、最初にあるスポットが「お花畑」。ストレートすぎる名前の通り、整備された一面の花々が迎えてくれます。
普通の花畑とは違い、背景にはビル群が立ち並ぶ。
ここでのフレーミングは必ずビルを入れること!邪魔になるどころか絵的に魅力度が上がりますよ。
街中のマンションとかだとこうは映えません。まさに都心ならではのロケーション。
この場所は一番フォトグラファーが多いので、誰もいない一瞬はちょっと難しい。とは言っても人を写してのストリートフォトのような絵にはしづらい。
カメラ構えてる人がたくさんの時は花をマクロで撮ったりして過ごしましょう。
お花畑を離れて水上バス発着場あたりまで来ると「将軍お上り場」が見えてきます。ここは江戸時代に歴代将軍が使っていたという船着場。
目の前の隅田川を挟んで構図を撮ると、ほぼ人工物だけ。ここでは彩度を落としてあげるといい味が出ます。
ポートレートにも合いそうな一角。
50mm単焦点なんかで攻めてもオモシロそう。
【庚申堂鴨場】マニアックな史跡を攻める
まるで遺跡のような「庚申堂鴨場」。インパクトだけはあるけど一体これがなんなのか写真だけではわかりにくい。
もちろん史跡には違いないので撮るならコントラスト高めにいじってあげると雰囲気が出ます。
鴨場は猟をするために鴨を誘い込む囮のようなところ。こっそり様子を見るためにヤグラや門があります。
とは言え、ほぼナゾの祠状態。ちょっと異世界っぽい演出をするなら使えるロケーションかもしれませんね。
庚申堂鴨場の反対側は横堀が広がっていて、池とビル群とのマッチングが可能!
いよいよ撮りどころ満載なエリアに突入します。
【潮入の池】リフレクションが映えるメインスポット
この庭園の真骨頂、「潮入の池」。
日本庭園・池・ビルの絶妙な組み合わせがとんでもないほどに映えます!もはやどこから撮ってもパンフレットみたい。
広角24mmでなかなかの迫力。快晴の日よりも少し曇っているほうが力強い印象に。
全体的にリフレクションが映えるので狙ってみましょう。
オススメは3分割構図で池部分を下側1/3に、残りを空部分にして仰ぐような絵にしてあげるとブレません。
まさに鉄板な写真が撮り放題ですのでお好みの位置からやってみてください。
池の一角には茶屋が密集しているエリアがあります。
ここでは広角にせず35mmくらいにしてあげると、池の色が緑になっていかにも日本庭園といった感じに。焦点距離ひとつで印象がガラッと変わりますよ。
まとめ
調査結果
行きやすさ | |
撮りやすさ | |
被写体の多さ |
- 彩度高めが映える
- リフレクションが楽しい
- ビルとの対比が絶妙
- 広角レンズが無いとさみしい
- 敷地が広すぎて疲れやすい
文句なし星5つ!
潮入の池をベースとしたリフレクション撮影が主体で24-105mmがベスト。空、ビル、池の組み合わせでどの位置から写しても映えます。色合いとしてはビビッドが一番フィットしやすく、Lightroomを使っているなら自動補正だけでもカタログやパンフレットに載っているような雰囲気に仕上がります。
今回のルートの他にも、季節が合えば広場のソメイヨシノ、藤棚のハナショウブ、花木園などが楽しめますので狙い撃ちで訪れるのもオススメ。花のマクロやポートレートにも良さそうです。
日本庭園のイメージとは違ってかなり広大なロケーションなので1日中いられる撮影スポットと言えます。おためしあれ。
アクセス
都営大江戸線とゆりかもめの「汐留駅」から徒歩7分。
おもいきり都心のスポットなので車で行くより地下鉄がベストです。どうしても車で行くなら汐留駐車場が近くにありますが、言わずもがなで料金は高いから覚悟するように。最大料金は¥2,400。
他にも水上バスの発着場が庭園内にあって、浅草方面から来るなら35分くらいかけてクルーズ気分で来られます。観光も兼ねるならこのルートが楽しそう。(片道¥1,040)
浜離宮恩賜庭園そのものは入園料が¥300。閉園は17時ですので計画的にフォトウォークしていきましょう。